YGG地方出資馬でコパノリッキー産駒のフローレンスガール22ことマクマード、昨年11月に跛行でレース中止、捻挫と落鉄とともに蹄叉が取れてしまうといういかにも痛そうな負傷で療養期間に入っていましたが今年3月に復帰。
復帰後7戦目を終え放牧中ですが、最新の近況が更新されました。
早速確認してみましょう。
マクマード

3歳 牡馬 地方1勝
コパノリッキー×フローレンスガール
(フローレンスガールの2022)
船橋)新井清重厩舎
白井牧場生産
コパノリッキー産駒への出資は初!
私のこの世代唯一のYGG出資馬!
測尺・遺伝子検査結果
2023年9月30日測定(募集時)
体高157.0cm 管囲20.0cm 胸囲181.0cm 馬体重485kg
2024年01月22日測尺
体高161.0cm 管囲21.0cm 胸囲185.0cm 馬体重510kg
2024年05月22日 測尺
体高163.0cm 管囲21.0cm 胸囲182.0cm 馬体重500kg
2024年06月12日 測尺(能力試験)
馬体重469kg
2025年03月14日 出走時測尺
馬体重516㎏
プラスビタール・スピード遺伝子検査結果
遺伝子型 C:C 距離適性傾向 短距離適性
体高遺伝子検査結果
遺伝子型 A:A 体高傾向 低
2025/11/13 更新情報
茨城県の守谷レーシングステーブルにて放牧中です。
牧場担当者さんコメント
「引き続き騎乗調教とトレッドミルを併用で行っており、週2回はインターバルトレーニングで心肺機能を育てています。
騎乗調教では、引き続き円馬場でハミの受け方や体の使い方を最初に必ず確認作業として行って、そこからダクとキャンターを行っています。
ハミの受け方や体の使い方は、先週くらいからだいぶ良くなっています。
以前の問題点である前進気勢とトモの入りは今現状ではだいぶ良化しています。
トモの送りが良くなってきた事によって、常歩、速歩、キャンターでトモの歩幅はしっかり馬のお腹の下に入ってくるようになってきて踏み込めている状況です。
まだ完璧ではないですが、マクマードなりにしっかりと踏めており初期の段階に比べると力強さが出てきています。
トレッドミルは人が乗らないのでよく観察が出来るんですが、トレッドミルのフリーランにおいて以前は緩さを強く感じましたが、今はしっかりと自分から動いてきて、前に行こうとするフォームに変わってきています。
今マクマードは筋トレという意味合いで、傾斜を5~6%で結構強めに付けていますが、それでもしっかりと馬が頑張って前に進もうとしています。
前進気勢が出ている中でトモも乱れないので、確実に良くなっていると思います。
心肺機能に関しては、休んでいる期間もあったので最初はしんどいかなと思っていたんですが、ここにきてケロっとしていて上がりの息遣いも全然ハアハアしていないので、もう少し負荷を掛けても良いのかなという状況まで来れています。
乗り運動でもこれだけ良化していますし、トレッドミルでも動けるようになってきたので、もう一段上げて反応や息遣いを見てみたいと思っています。
あとはこの馬に関しては筋肉を付けたいと思っていて、飼い葉も色々と工夫をして与えている状況です。
先ほど申し上げた通り、トレッドミルで傾斜を5~6%で強めのトレーニングを行ってきているので、栄養価が高くてタンパク質が多めで筋肉になるような飼い葉に、この2週間くらいは内容をシフトチェンジして与えています。
これは確実に変わってきているのが目に見えて分かっているので、ここでもう一段トモと背腰の肉を付けて厩舎に戻しても良いのかなという感じです。
食べ過ぎも良くはありませんが、一時的に食べさせてあげると馬もブリっとしてきますからね。
この子はもっとブリっとしても良いのかなと思っていますし、男馬ですし元気が良いくらいで丁度良いと思っています。
今は運動と飼い葉の兼ね合いを考えて調整をしていますが、先週や先々週に比べて今週の方が良くなっているのは感じ取れているので、このままもう一段かなり負荷を掛けて追い込んで、次の週に楽をさせても良いのかなと思える状況なので、入厩に向けて追い込む作業を、体のコンディションを見ながらやっていきたいと思っています」
2025/11/21 更新情報
茨城県の守谷レーシングステーブルにて放牧中です。
牧場担当者さんコメント
「今週も引き続き騎乗調教とトレッドミル調教を併用しています。
先週、先々週と同じようなメニューでこなしていますが、だいぶ馬に実が入ってきました。
先週お伝えした通り、ここ1ヶ月近く掛けて飼い葉やトレーニングのプランを変えながらやってきましたが、食べた物が実になって腰やトモに筋肉が付いています。
後ろから立ち馬を見た時にだいぶ幅が出てきた感じで、目に見えるくらいだいぶ丸みを帯びてきました。
トレーニングを積み重ねて餌でタンパク質を摂らせているので、それが筋肉に変わってきた感じです。
だいぶ筋肉が付いてきた事によって、課題だったトモの送り、トモの踏ん張りに力強さが出てきて、それが推進力という形で現れてきています。
トレッドミルでキャンターの走法を確認していますが、前は上に伸びていた感じが、今は首を使ってだいぶ前に前に体全身を使って伸びてきているので、これはかなり良い方向に向いていると個人的に感じています。
やっぱり体が出来てくればこれだけ自分から動きたいという気持ちが出てきているので、1段大きめに体のボディーを作ってあげた方が、お腹を巻き上げてシャープにするよりこの子は良いと思います。
この子は船橋の所属で、他の競馬場よりパワーを要する馬場なので、大きめの馬体を維持しながらトレーニングを積み重ねて行った方が良いのかなと思います。
休養からの立ち上げ時は、とりあえず乗り出しの際にトモが緩くて甘い感じでしたが、今はだいぶ気にならない範囲になってきたので、かなり成長してきていると思います。
この子は奥手な感じで成長には時間が掛かるタイプではあると思うんですけど、だいぶ良くなってきたので、引き続き調教の精度を上げていきたいと思います。
今は調教の精度を上げており、どこかのタイミングで疲れが出てくる可能性はなくはないので、来週一度獣医のボディーチェックを受けて、心臓面や体の筋肉の疲れを診てもらおうと思います。
健康体で脚元は全然浮腫んだりしておらず痛いところも痒いところもないので、最近は獣医の診療は受けていなかったので、一度ボディーチェックを受けて獣医の意見を求めてみようと思います。
そこでもっと調教を上げて良いのか、現状維持が良いのかを確認して、調教のプランニングも変えていけたらと思います。
今は人間が求めるトレーニングをしているので、そこら辺のさじ加減を調整したいと思っており、獣医と意見をディスカッションして今後について考えていきたいと思います」
クロキリの一言
一次募集での出資を見送り、二次募集のラインナップのなかから選んでみましたこの世代のYGG唯一の出資馬フローレンスガール22ことマクマード。
募集前のレントゲンで骨棘が見つかっていることや、喉の検査で軟口蓋背方変位(DDSP)と言われていること、出産時の母年齢が19歳と高めであること辺りがネックになってか結局満口には届かなかったようですが、育成自体は大きなアクシデント無く進み5月末に本州入り→6月12日に能力試験合格と私が想定していたよりずっと早いペースで進められていきました。
能力試験後は少し疲れが出たこともあり夏の間はじっくり調整され9月26日にデビュー。さらに10月31日に2戦目に挑みましたがこの一戦で左前を跛行。捻挫と蹄叉*1が取れてしまうという怪我を負ってしまい競走中止。
療養と立て直しに4ヵ月かかることになりました。
幸い予後は良好で3月14日に無事復帰すると復帰後2戦目となったレースで見事初勝利を挙げ、その後は掲示板率100%の安定した好成績を残してくれています。
前走は8月末。
現状のベストに近いと思われる良いレースをしたけど前に1頭いた、という印象の走りで2着になり放牧へ。
疲れをしっかりとるための治療をうけて、そこからの立て直しを図っているところです。
マクマードは北海道からそのまま新井先生のところに行きデビュー、2戦目で故障してホースサポート櫻さんで療養期間をすごし回復してからはまた新井先生のもとに戻ってそこからずっと在厩で走ってくれていましたので、普通に外厩へ放牧に出るのは今回が初めて。
守谷レーシングステーブルさんも入厩当初はマクマードという馬がどういうヤツなのか探りながら進めてくださっていた印象ですが…ここ数回の更新内容は凄いですね。
今なにをやっていてどういう状況で、今後どうしようと考えているのか詳細に語ってくださる更新が続いていて読み応え抜群。
現場の方からすればこのくらい考えてやるのは当たり前なのかもしれませんが、しかしそれをここまで丁寧に発信してくださる外厩(とクラブ)さんは私の出資馬関連では記憶にある限り初めて。
状態が上向いていて全体的に内容がポジティブなこともあり、拝読させていただくのが楽しいですね。
今後も守谷レーシングステーブルさんにお世話になる出資馬が増えてくれると良いなぁとまだ走ってもいないのに思ってしまいますが、結果に繋がってくれると良いですよねー。
マクマードならきっとやってくれると信じて、次走を楽しみに待ちたいと思います!
2025年の地方所属出資馬成績
35戦8勝(8-2-4-4-1-16)
2025年11月25日現在
クリスタライズ (1-0-2-1-1-7)
シエルブルー (0-0-0-1-0-5)
オールスティール(6-0-0-0-0-4)
マクマード (1-2-2-1-1-0)
※画像・コメントはクラブホームページより。
許可をいただき掲載しております。
*1:蹄の裏の三角の部分